ナガオカケンメイ
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LONG LIFE DESIGN

D&DEPARTMENT PROJECT代表取締役会長 d design travel編集長
1965年北海道生まれ。日本デザインセンター原デザイン研究所を経て、2000年東京世田谷にロングライフデザインをテーマとしたストアインフラをイメージした新業態「D&DEPARTMENT PROJEC」を開始。現在、大阪、鹿児島、札幌、静岡、沖縄など6店舗で展開し47店舗を目指す。同時にデザイナー目線で一人称で書くトラベル誌「d design travel」を同じく47都道府県分を取材、執筆、発行。日本企業の創業の原点を見直すブランド「60 VISION」はカリモク、アデリアなど12社と展開中。2011年から渋谷ヒカリエ8/のフロアディレクションと同時に、上記したプロジェクトの総本山的な場所「d47」を開始。ストア、ミュージアム、食堂を展開。ロングライフデザインを別角度から見て、Comme des garconsとのコラボストア「GOOD DESIGN SHOP」も表参道にて展開中。




大手企業に出来ないこと。その1.出版

密かに日本じゅうに「民藝」のブームの兆しがきてます。大量生産品としてのプロダクツデザインは広島に本社のある「MARUNI」が言ったように「工芸の工業化」つまり、手仕事級のものを量産する的な流れも本格化し、ついに、プロダクトデザインと工藝がスレスレですれ違うか、正面から衝突してとんでもない発想のものが誕生するか。金沢で開催される「生活工芸展」をきっかけに、なにか起こりそう。

量産し、安くばらまくように作られてきた私たちの身の回りのものも、小ロット多品種の時代の本格化で、これまでそんなものづくりをしてきた大手は、作戦を変えると同時にものを作ることに奥病になり、代わりに、聞いた事も無い小さな会社が、量産体制にこだわらない面白い発想で、しかし、量産も可能なものを作りはじめている。車も、家電も、家具も、フィッションも、そして、出版も。

小さな出版社、小さな自動車会社、小さな住宅メーカー・・・・。最初から小さなロットで発想すれば、それはそれで成立する。そこに、大手ではできない発想の儲かりはしないけれど、面白い商品がつぎつぎと登場している。
韓国の「JOH」という編集チームによる「B」もおもしろい。一冊まるごと企業に寄ったビジュアルの満載な本だが、企業からお金をもらっているわけでも、買取保証をもらってリスクを回避しているわけでもない。「こんな本、つくりたかったんだ」という気持ちと「こんな本、あったらおもしろくない?」という発想で、次々と作っている。販路の殆どはアメリカだと聞く。その特集された企業のファンが買うということと同時に、新しい発想のメディアを歓迎する意味の買い方があるように、彼らに話しを聞いていて思った。つまり、クオリティの高いチャレンジ精神に、一票投じている。

今後、ますます、小さな会社によるユニークな発想が誕生してくる。量産してばらまき、多くのゴミとなってリサイクルされ、リサイクルをきっかけに環境プロダクトが柔軟な発想で生まれ、小さくても信念があればそこそこ売れる、買えるという、水たまりのようなマーケットが現れ、そこに、いろんな意思が投げ込まれる。
最初から怖じ気づくのはやめよう。もっと大手にカツを入れるような、大胆な発想をしよう。手仕事のクラフトのムーブメントは、完全に東京以外の小さな街、村から発信され、東京を日本を、包囲しはじめている。この小さくて心のあるパワーこそ、これからの日本のように思う。

韓国訳と英訳の2バージョンが発売されています。


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